江別市・Aさん宅
家族が増え、故郷に家を構えたいと考えていたAさんご夫妻とは、土地を探すことからご一緒させていただきました。
良質なものに囲まれ、シンプルで落ち着いた雰囲気を求められており、家づくりが始まるとご夫妻は、現場に何度も足を運び、大工へ直にリクエスト。こだわり抜いたキッチンは数回のプラン変更の末、コンロとシンクを分けたペニンシュラ型にたどり着きました。スワン型の水栓やステンレスの天板はAさんが選び発注。アクセントウォールは奥さんの要望で現場で色を調節、吊り戸棚の間接照明で色塗壁が映えるように工夫しています。そして天井や内壁はすべて天然素材の塗り壁材を使い、コテ波仕上げで味のある仕上がりに。また、キッチンや洗面台の造作だけでなく、巾木も自社製です。
性能面では、高断熱窓とスウェーデン製のロータリー型全熱交換換気システムを導入し、暖かく、エネルギーの無駄を軽減。換気性能を保つためには定期的なメンテナンスが必要ですが、壁掛け式で特殊な工具を使わずにフィルター・ファンなどの交換ができます。
理想の家づくりを叶えたAさんご夫妻。天井に埋め込まれたスピーカーからお気に入りの曲が流れ、照明がラフな塗り仕上げを照らし出すのを眺めるのが、良い家づくりができたと実感するひとときです。



木のキッチンは、レンジフードカバーも造作して統一感をもたせた。作業性を考え、何度もプランを練り直したという
リビングとキッチンからつながるバルコニーにはAさん自らウッドデッキをつくる予定
1200㎜幅の広い造作洗面台に合わせた1000㎜幅の鏡。キッチン同様、木目が美しく合う丁寧な仕事が伝わる
キッチンからバルコニーへの動線。無垢のパイン材の床が美しくまっすぐと伸びる
22帖ある広々リビングの全景。天井の数ヵ所にスピーカーが埋め込まれ、どこにいても音ムラなく音楽に親しめる
リビングから直接、洋室や主寝室につながる間取り。天井の段差をつけて間接照明を設えた
階段や床材はレッドパイン材。面取りや継ぎ、留めなど大工技が光る手すり
玄関から続く広い土間には大容量のシューズクロークや収納棚
Aさん宅の外壁は真っ白なモルタルアート仕上げ。外観は玄関上のバルコニーが特徴的
交通量の多い通りに面する玄関と反対側の外観。4本の柱と丸い出隅がやわらかいイメージ。軒裏天井の素材は床材のフローリングを採用している